
こんにちは!はりきゅうパンダの鍼灸師ちはるです🐼🧡
「最近、白髪が増えたかも…」と感じているあなたへ
この記事では、東洋医学と西洋医学の両方の視点から、白髪の原因と今日からできる対策をわかりやすく解説します。
「もう年齢だから仕方ない…」と諦める前に、この記事を読んでみてください。
白髪染めだけに頼らない、根本的なケアで健やかな髪を目指すヒントが見つかるかもしれません。
最後までご覧いただけたら嬉しいです!
白髪ができるのはなぜ?まずは原因を知ろう

ふと鏡を見て「あ、また白髪…」と、ため息をついてしまうこと、ありませんか?
年齢を重ねると白髪が増えるのは自然なことですが、やはり少しでも若々しい印象でいたいですよね。
白髪の原因は、一般的に知られている加齢や遺伝だけでなく、日々のストレスや食生活の乱れ、睡眠不足なども大きく関係しています。
そして、東洋医学には、髪の状態が体全体の健康と深く結びついているという考え方があります。
この記事では、白髪ができるメカニズムを西洋医学と東洋医学、それぞれの視点から掘り下げ、具体的な対策やセルフケア方法、さらに鍼灸によるアプローチまで、幅広くご紹介します。
白髪染めだけに頼らない、新しいアプローチを見つけてみませんか?
【西洋医学の視点】髪の色を作る「メラノサイト」の機能低下

私たちの髪の色は、毛根にある「メラノサイト(色素細胞)」という細胞が、黒色の素となる「メラニン色素」を作り出し、それを髪の毛に送り込むことで決まります。
しかし、何らかの原因でこのメラノサイトの働きが弱まったり、メラノサイト自体の数が減ったりすると、髪に色を付けることができなくなり、色素のない状態=白髪として生えてきてしまうのです。
白髪の主な原因(西洋医学)
加齢:
年齢とともに、メラノサイトを生み出す元の細胞(色素幹細胞)の機能が衰えたり、毛包(毛根を包む組織)を支える17型コラーゲンが減少したりすることで、メラニン色素が作られにくくなります。
遺伝
ご家族に若いうちから白髪が多い方がいる場合、遺伝的に白髪になりやすい体質である可能性があります。
生活習慣の乱れ
栄養不足: 髪の主成分であるタンパク質や、メラニン生成に関わるビタミンB12、銅、亜鉛などのミネラルが不足すると、健康な髪が育ちにくくなります。
睡眠不足: 睡眠中は細胞の修復や成長ホルモンの分泌が行われる大切な時間です。睡眠不足は髪の成長サイクルにも悪影響を及ぼします。
血行不良: 頭皮の血行が悪いと、髪を作るために必要な栄養や酸素が毛根まで十分に届きません。
喫煙: 血管を収縮させて血行不良を招くだけでなく、体内のビタミンCを破壊し、細胞の老化を促進する可能性があります。
ストレス: 精神的なストレスを感じると、体内で活性酸素が増加します。この活性酸素は細胞を傷つけ、メラノサイトの働きを妨げる一因となると考えられています。
【東洋医学の視点】髪は健康のバロメーター

東洋医学では、髪は体全体の健康状態を映し出す鏡と考えられています。
特に大切なのが「腎(じん)」と「血(けつ)」です。
白髪の主な原因(東洋医学)
「腎」は生命エネルギーの源
「腎」の衰え(腎虚:じんきょ):
東洋医学でいう「腎」は、生命エネルギー(元気や精気)を蓄え、成長・発育・生殖機能を司る、生命活動の根源とも言える重要な存在です。
「腎の華(はな)は髪にあり」という言葉があるように、腎のエネルギーが充実していると、髪は黒々としてツヤがあり、健康的です。
しかし、加齢や慢性的な疲労、睡眠不足、過労などで腎の働きが弱まる「腎虚」の状態になると、生命エネルギーが不足し、髪が細くなる、抜け毛が増える、そして白髪が増えるといったサインが現れやすくなります。
老化現象と白髪を結びつけて考えるのは、この「腎」の考えに基づいています。
「血」は髪の栄養:
「血」の不足や滞り(血虚:けっきょ、瘀血:おけつ):
「髪は血の余(よ)」とも言われ、髪は血液から栄養を受け取って成長すると考えられています。
栄養バランスの偏り、過度なダイエット、胃腸の働きの低下、出産や月経トラブルなどで血液の量自体が不足している状態を「血虚」と言います。
血虚になると、髪に十分な栄養が行き渡らず、白髪や抜け毛、髪のパサつき、枝毛などのトラブルにつながりやすくなります。
また、血行が悪く、血の流れがスムーズでない「瘀血」の状態も、頭皮への栄養供給を妨げ、白髪の原因となりえます。
ストレスも大敵「肝」の乱れ:

「肝」の乱れ(肝鬱:かんうつ)によるストレス:
東洋医学の「肝(かん)」は、血液を貯蔵し、全身のエネルギーである「気」や「血」の流れをスムーズに調整する働きを担います。
過度なストレスや感情の抑圧などによって気の巡りが滞る「肝鬱」の状態になると、肝の調整機能が乱れ、自律神経のバランスも崩れがちになります。
その結果、頭皮を含む末端への血流が悪くなり、髪に必要な栄養が届きにくくなることがあります。
イライラしやすい、怒りっぽい、気分の落ち込みといった精神的な不調とともに、若白髪が現れるケースも少なくありません。
このように、東洋医学では「腎の弱り」「血の不足」「肝の滞り(ストレス)」などが白髪の背景にあると考えます。
※ここで言う「腎」「血」「肝」は東洋医学独自の概念であり、西洋医学でいう腎臓、血液、肝臓とは働きや意味合いが異なります。
今日からできる!白髪対策と健やかな髪を育む養生生活

白髪を完全になくすことは難しいかもしれませんが、進行を緩やかにしたり、今ある髪やこれから生えてくる髪を健やかに保つためにできることはたくさんあります。
白髪予防・改善のためのセルフケア

バランスの取れた食事
タンパク質(髪の主成分)、ビタミン、ミネラルをバランス良く摂取することが大前提です。
特に、腎を補うとされる黒い食材(黒ごま、黒豆)や、クコの実などを意識してとりましょう。
質の高い睡眠
寝る前にゆっくりとした腹式呼吸を10回程度行いましょう。
鼻から深く息を吸い込み、お腹を膨らませ、口からゆっくりと息を吐き切ります。
副交感神経が優位になり、心身がリラックスして寝つきが良くなります。
・就寝1〜2時間前にはぬるめのお風呂にゆっくり浸かる
・寝る前のスマホ・パソコン操作は控える
・寝室の環境(温度、湿度、光、音)を整える
ストレスを上手に発散
自分が心地よい・楽しいと感じる方法でストレスを発散しましょう。
・趣味に没頭する時間を作る
・好きな音楽を聴く
・軽い運動(ウォーキング、ヨガ、ストレッチなど)
・友人や家族と話す
・自然の中で過ごす

頭皮の血行促進マッサージ
シャンプー前やお風呂上がりなど、体が温まっている時やリラックスしている時に行うのがおすすめです。
むくみが取れ、毛根に栄養が届きやすくなります。
①両手の指の腹(爪を立てないように注意)を頭皮に密着させます。
②生え際から頭頂部に向かって、小さな円を描くように、またはジグザグに動かしながら、頭皮全体を優しくマッサージします。特に硬いと感じる部分や、気持ち良いと感じる部分は少し念入りに行いましょう。
③側頭部(耳の上あたり)や後頭部(首の付け根あたり)も忘れずに。
④最後に、指の腹で頭全体を軽くリズミカルにタッピングするのも血行促進に効果的です。
力を入れすぎず、気持ち良いと感じる程度の圧で行いましょう。
頭皮を擦るのではなく、頭皮自体を動かすイメージです。
セルフケアにプラス!ツボ押し&鍼灸
「東洋医学って難しそう…」と感じるかもしれませんが、実は2000年以上の歴史を持つ経験と統計に基づいた医学です。
セルフケアに東洋医学の知恵を取り入れてみませんか?
【 東洋医学の活用 】ツボ押しセルフケア
ご自宅で簡単にできるツボ押しは、日々のケアにおすすめです。
足首の内側にある三陰交(さんいんこう)は、女性の健康に欠かせないツボとして有名。
冷え、むくみ、生理痛、更年期症状、消化器系の不調など、幅広い悩みに対応します。
東洋医学の重要な3つの経絡(肝・脾・腎)が交わるポイントです。

①内くるぶしから指4本分上にある凹みを探す(すねの骨のすぐ後ろ側の、押すと少し響くような感じがするくぼみ)
②親指の腹をツボに当て、息を吐きながら5秒ほどかけてゆっくり押す
③息を吸いながら5秒かけてゆっくり離す
④これを左右それぞれ5〜10回繰り返す
気持ち良いと感じる強さで、リラックスしながら1分ほどやってみてください。
入浴後や、眠る前などの習慣にしてみてはいかがでしょうか。
毎日少しずつでも続けることで、体質の変化を感じやすくなります。
【 東洋医学の活用 】鍼灸による根本アプローチ
セルフケアだけでは改善が難しい場合や、より積極的に体質から見直したい方には、鍼灸施術がおすすめです。

頭皮への鍼(はり)で直接アプローチ
頭皮に直接、髪の毛ほどの細い鍼をすることで、頭皮の血行を促進し、毛根にある髪を作る細胞(毛母細胞)や色素を作る細胞(メラノサイト)へ栄養や酸素を効率よく届けることを目指します。
近年の学会報告でも、頭皮へ鍼を刺し電気刺激を加えると、頭皮の血流を有意に増加させたというデータが示されています。
血流が改善することで、メラノサイトの働きが活性化され、健康な髪の育成を後押しできると考えられます。
【 東洋医学の活用 】全身調整で“未来”の髪を育てる体質改善

鍼灸の大きな特徴は、全身の状態を見て根本的な原因を探ることです。
丁寧なカウンセリング(問診、脈診、舌診など)を通して、白髪の原因となっている可能性のある体質(例:腎虚、血虚、肝鬱など)を見極めます。
その上で、一人ひとりの体質や症状に合わせて、全身にあるツボを効果的に組み合わせ、気・血・水のバランスを整え、体が本来持っている自然治癒力を高めることを目指します。
体質別アプローチ例
鍼灸施術では、体質(腎虚、肝鬱、血虚など)を見極め、全身のツボを使って体のバランスを整えていきます。
腎虚タイプ(加齢・疲労による白髪・抜け毛): 腰部にある腎兪(じんゆ)や足首の太渓(たいけい)といったツボで「腎」のエネルギー(腎気)を補い、生命力の底上げを図り、エイジングケアをサポートします。
血虚タイプ(栄養不足・貧血傾向による白髪・パサつき): 「血」を補い巡らせる効果が期待できる足の三陰交(さんいんこう)や血海(けっかい)などを用い、食事や睡眠のアドバイスと併せて、髪に栄養が行き届く体づくりを目指します。
肝鬱タイプ(ストレスによる若白髪・頭皮の緊張): 頭頂部の百会(ひゃくえ)、足の甲の太衝(たいしょう)、手首の内関(ないかん)などで滞った「気」の流れをスムーズにし、自律神経のバランスを整え、リラックスを促し、ストレスによる悪影響を和らげます。
鍼灸の効果について
鍼灸施術は、白髪をすぐに黒髪に変える魔法ではありません。
体質を根本から整えることで、これから生えてくる髪をより健康な状態に導くことを目的としています。
効果を実感していただくためには、定期的な施術の継続と、ご自身の生活習慣の見直しを併せて行うことが非常に重要です。
白髪のお悩みはもちろん、ご自身の体質に合ったケアや鍼灸に興味がある方は、ぜひ一度「はりきゅうパンダ」にご相談ください。
【気になる疑問】白髪にまつわるQ&A
白髪に関する、よくある疑問にお答えします。
Q:白髪は抜くと増えるって本当?
A:いいえ、それは都市伝説です。
白髪を1本抜いたからといって、白髪が一気に増えるということはありません。
髪の毛はそれぞれの毛穴から独立して生えています。
Q:白髪を抜くと、次に黒髪が生えてくることがある?
A. 可能性は低いと考えられます。
白髪になるのは、毛根の色素細胞(メラノサイト)の働きが低下しているためです。
抜いてもその原因が解消されなければ、次に生えてくる髪も白髪である可能性が高いです。
ただし、抜かれた毛の近くに十分な色素細胞が存在すれば、メラニンの産生が再開して黒い毛が生えてくることもあるという研究結果もあります。
Q:じゃぁ、白髪は抜いてもいいの?
A. いいえ、抜くのはおすすめできません。
無理に白髪を抜くと、毛穴やその周辺の頭皮にダメージを与え、炎症(毛嚢炎)を起こす可能性があります。
最悪の場合、毛根自体を傷つけてしまうと、その毛穴から新しい髪が生えてこなくなる可能性もあります。
気になる白髪は、抜かずに根元近くでハサミでカットするか、白髪染めやヘアマスカラ、ヘアファンデーションなどで一時的にカバーするのが、頭皮と髪にとって安全で賢い方法です。
【 まとめ 】自分に合ったケアで、健やかで美しい髪へ

白髪の原因は、加齢や遺伝だけでなく、日々の生活習慣やストレス、そして東洋医学的な体質も深く関わっています。
西洋医学と東洋医学、それぞれの知識を上手に取り入れて、ご自身に合ったケアを見つけることが、健やかな髪を育むための第一歩です。
まずは、バランスの取れた食事、質の高い睡眠、上手なストレス解消といったセルフケア(養生)を基本とし、頭皮マッサージやツボ押しを日々の習慣に加えてみましょう。
そして、セルフケアだけでは物足りない方、根本的な体質改善を目指したい方は、鍼灸という選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。
この記事が、あなたの白髪に関する悩みを少しでも軽くし、前向きな気持ちでヘアケアに取り組むきっかけとなれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました🙇♀️
はりきゅうパンダでは、お一人おひとりの状態に合わせたオーダーメイドの施術で、あなたの健やかな髪と体づくりを全力でサポートします。
白髪や髪のお悩み、その他お体の不調など、どんなことでもお気軽に「はりきゅうパンダ」にご相談ください🐼